我が魂の島ヨロン島 The Soul Island "Yoron"


本名:竹内富雄。1964年、東洋の真珠“与論島”で生まれ育つ。私の原点と魂は今もなおこの島にある。 I was born in the small island in Japan.The name of this island is "Yoron" where is very beautiful.
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2011年 09月 30日 ( 1 )


幻想だけで南の島への移住を決めるなかれ、現実は厳しい!

憧れ”というのは人の心を突き動かすきっかけになります。
「ああいう場所で暮らしてみたい」、「ああいう人になりたい」、「ああいう生活がしてみたい」、「ああいう・・・」、そんな憧れを抱く人は多いでしょう。
そんな憧れの中に、「南の島に住んでみたい」という憧れを抱いている人もいるかもしれません。
それはそれで素晴らしいことだと思います。
私の郷里「与論島」に憧れて移住する人がいれば、地元出身者としては大歓迎です。

しかし、憧れの対極には現実というものもあります。
何の下調べもしないで移住してしまったら、現実の前でとまどうことが多いかもしれません。
例え十分な下調べ、準備をしてから移住をしたにしても、日々の生活の中で知らなかった現実に直面することも多いでしょう。
何事もそういうものだと思います。
ずいぶん前になりますが、2005年8月4日付の記事で、「都会人の幻想」について書きました。
与論島出身者の一人として、島の現実を知っていただくために書いたものです。

以前の記事でも何度か書いていますが、南の島は都会のように仕事がたくさんあるわけではないので仕事を見つけるのは大変だし、自分で始めるにしてもかなり大変です。
年間所得も全国の中では低いので、都会生活で得た収入以上のものを期待するのは無理だし、それどころか大幅ダウンを覚悟したほうがいいでしょう。
私の実家はサトウキビ農家ですが、サトウキビによる昨年1年間の年収はたった50万円だったそうです。
現在5人家族で暮らしているのでそれだけでは生活費をまかなえるわけはなく、ちょっとした兼業による収入と年老いた両親の年金、そして貯蓄を充てて何とかやりくりしているのが現状です。

また、人間関係も都会とは違います。
都会では他人からの干渉を避けたいと思えば避けられるし、適度な距離感を持って付き合いたければそれもできます。
しかし、南の小さな島ではそれもなかなか難しいものがあります。
自ら人間関係づくりをすべく努力しなければ親密な関係はできないし、親密になったらなったで必要以上にベタベタした関係になり時には煩わしく感じることもあります。

そして、南の島では都会のような生活上の利便性はまったく望めません。
与論島には24時間営業のコンビニはないし、お店も早い時間帯に閉まるところがほとんどです。
徒歩や自転車などでも移動は可能ですが、やはり自前の車やバイクがないと何かと不便です。
繁華街周辺に住んでいない人にとっては、買い物へ行くには車やバイクがあると便利ですからね。
とにかく、お金があれば欲しいものが手に入れられる、いろんなサービスが受けられる都会暮らしに慣れた人の目には、島には何もないように映るでしょう。

島での生計の目途が立たず、人間関係がうまくできず、島の生活の不便さに耐えられず、再び都会暮らしに戻っていく人もいるのが現実です。
中には、島では別荘暮らしをし、都会暮らしと使い分けている人もいるみたいですがね。
都会での生活がうまくいかないから島へ移住しよう、楽しい余生を過ごすために島へ移住しよう、といった安易な考え方で移住することは賢明ではありません。
移住するなら、しっかりした下調べ、準備をし、覚悟を持つべきです。
自分の本気度を確かめるために、例えば、最初は観光で訪れ、次にしばらく滞在してみる、といったステップを踏んでみるのもいいかもしれません。

自分の郷里に誇りを持つ人はたくさんいます。
それが自分が生まれ育った故郷というものだと思います。
私もそうですが、自分の郷里をいいところだと誇りを持っている人ほど、他人に自慢したくなるし、郷里発展のためにPRもしたくなるものです。
郷里が衰退へ向かえば向かうほど何とかしたいという思いを抱くのも自然なことです。
私がこのブログを始めたのもそんな思いからです。
しかし、これはその地で生まれ育った人が自然に身につけた思考なので、余所の地、特に都会から南の島への移住を考え始めた時は、プラス面、マイナス面、両方を十分検討した上で決断したほうがいいでしょう。
もちろん、一旦住んでみてどうしてもなじめなかったら再び元の場所へ戻るという選択肢もあるでしょうが。

by yoronto | 2011-09-30 10:16 | 島の現状