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我が魂の島ヨロン島 The Soul Island "Yoron"


本名:竹内富雄。1964年、東洋の真珠“与論島”で生まれ育つ。私の原点と魂は今もなおこの島にある。 I was born in the small island in Japan.The name of this island is "Yoron" where is very beautiful.
by yoronto
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先祖・先輩を敬い、長幼の序を守り続ける島、それが与論島

私の都会暮らしも30年近くに及び、思考も生活スタイルもすっかり都会化している今日この頃です。
都会化って何でしょうか?
私が感じるところでは、緩やかな人間関係、他人に束縛されない自由、生まれた年をあまり意識せず他人と付き合える気楽さ、一方で、希薄な人間関係、他人に冷たく接しても許容される環境、自分さえよければいいという利己主義、、、そんなもんかなと。

以前、中国人の友人に聞いて驚いたことがあります。
中国では、夫婦間で考え方の相違があった時、夫であれ妻であれ、それぞれの親の言うことに従うそうです。
日本であれば夫婦間の関係のほうを大事にしそうな気がするのですが、中国では自分のパートナーよりも親をとるというのです。
実は韓国でも似たような面があって、これも韓国人の友人に聞いたことなのですが、韓国では日本よりも親を大事にし親の意向に従う傾向が強いそうです。

最近、私の周囲の年下の日本人たちを見ていると、親だろうが年長者だろうが平気で不遜な態度をとる人がけっこういます。
仕事の現場でも、年長者や年長の上司に口答えし、年長者や上司の言うことを聞かない若い人がいます。
仕事上のこととはいえ、人間社会の秩序を守り安定した生活を営むには、ある程度意識的に長幼の序は守る必要があり、それが先人の知恵だったはずです。 
昨今のいろんな社会的事件をみるにつけ、その背景にそういった秩序の崩壊があるような気がしてなりません。

与論島の家々には必ず神棚が設けられており、島民は何かある度に神棚の前でご先祖様に対しお祈りをします。
私は島に帰省する度に必ず神棚の前で手を合わせ帰省報告をしています。
お土産がある時は、家族に渡す前にまずは神棚に供えます。
そして、自分の家のお墓に行って掃除をし、そこでもお祈りをします。
与論島の人々は、こういうことを日常的なこととして自然にやっています。

与論島では、“長幼の序”というものをとても大切にしています。
1年でも先に生まれた人は先輩であり、先輩は先輩として敬われます。
長生きしている人はそれだけで長老として威厳が保たれます。
同じ場に90歳、80歳の人がいれば、70歳、60歳の人は若造であり、鼻タレ小僧のような存在になります。
分別のある大人の世界でも、長老は長老、先輩は先輩なのです。

こんな環境は息苦しいから嫌ですか?
何でも親や先輩の意向を尊重しなければならないのは理不尽だと思いますか?
受け止め方はいろいろあるでしょう。
都会の環境、雰囲気が好きなら都会に住み続ければいいだけです。
ただ、私が生まれ育った与論島という南洋に浮かぶ小さな島は、先祖・先輩を敬い、長幼の序を守り続ける島だということなのです。

<実家の神棚>
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<墓掃除と掃除後のお祈り>
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by yoronto | 2011-11-16 11:42 | 島の人々
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